ウズベキスタンの果てで楽しむ大自然アドベンチャー アラル海周辺を巡るカラカルパクスタンの旅

カラカルパクスタン共和国とは?

ウズベキスタンの西の端、国土の3分の1以上を占める自治共和国、カラカルパクスタン。

カザフスタンに近い言語や文化を持ち、独自の憲法、国旗、国章、国歌も制定されています。

ウズベキスタン各都市からは夜行列車で行くことが可能。サマルカンドからであれば十数時間ほどかかります。

タシケントからは飛行機も出ていますが、運航は日によって変わるよう。

カラカルパクスタンの多くの土地はカラクム砂漠やキジルクム砂漠に覆われていますが、「20世紀最大の環境破壊」と名高いアラル海、そして中央アジアを広く流れアラル海へとつづくアムダリア川流域に、人々が暮らしを形成しています。

ウズベク旅行でカラカルパクスタンまで訪れることはあまりないかもしれません。

ですが、カラカルパクスタンにも見どころは盛りだくさん!

今回は、カラカルパクスタン旅行のおすすめスポットをご紹介していきます。

繫栄した漁村の面影を残す町、ムイナックで見る「船の墓場」

まずはアラル海近辺の町、ムイナックへ。

ムイナックは中央アジア最大の漁村の一つだった場所。アラル海の縮小とともに漁業は衰退し、人口も激減しました。

この町のミュージアムでは、かつてのアラル海の姿、漁村の繁栄と衰退、アラル海の生態系などを学ぶことができます。

ミュージアムそばの砂漠は、通称「船の墓場」と呼ばれるエリア。

消えた海から取り残され、放棄され錆固まった船たちを見ることができます。

貝殻の散らばる砂漠。映える景色と負の遺産。色々な思いが胸を駆け巡ることでしょう。

ヨーロッパからの観光客も多い、見応えある場所です。

カラカルパクスタンに広がる大自然 ウスチュルト台地で古代の海底に触れて

カザフスタンやトルクメニスタンまで広がるウスチュルト台地

もとは古海洋、テチス海の底だった場所です。

水平にどこまでも広がるその堆積層には、約2億年前から4000万年前まで存在していた海の痕跡がたくさん残されています。

貝やアンモナイトの化石、サメの歯の化石までゴロゴロ出てくるそう。

途方もない歴史を持つ大規模な縞模様は、時を忘れて見惚れる美しさ。

何万年前、何億年前もの海の底を、この目で見て触れられる。きっと忘れられない体験となるでしょう。

サメの歯はムイナックのミュージアムで見ることができます。

波の花咲く静寂の海 カラカルパクスタン最大の見どころアラル海

地面の隆起と雨風による浸食で、現在は壮大な崖となっているテチス海の底。

その崖の下には、アラル海の痕跡としての貝殻が一面に広がっています。

ソ連時代の大規模灌漑政策によって干上がってしまったアラル海。

世界第4位の湖から、たった半世紀で約5分の1まで縮小してしまったその姿を見ることができます。

かつて盛んだった漁業の面影もない海辺には、人工物はほとんど見当たらず。

波と風の音だけが広がる空間です。

波打ち際では「波の花」が、風にあおられてコロコロと転がっているのが印象的。

プランクトンと、その他風や水温などの諸条件で生まれる泡の塊だそう。

現在、プランクトンは工業用に採集されているのだとか。

日の出を見るにもアラル海はおすすめスポット。

太陽の昇る海と、ウスチュルト台地の地層に囲まれ、幻想的な世界に浸れることでしょう。

行ったら帰ってこられない絶景の塩湖、バルサケルメス

塩湖といえばボリビアのウユニ塩湖が有名ですが、なんとカラカルパクスタンでも塩湖を見ることができます。

バルサケルメスとは、現地の言葉で「行ったら帰ってこられない場所」。

カザフスタンにも同名の島があります。

砂漠の彼方に見える一面の白。すべて塩の結晶です。

視界を遮るものがない広く静かな世界に囲まれ、まるで凍った冬の湖の上を歩いている気分に。

周辺には線路も通っており、ここで採集された塩はウズベキスタン各地や周辺国へ運ばれます。

アラル海での宿泊はユルタキャンプで遊牧民体験を

アラル海の旅での宿泊は、中央アジアにおける遊牧民の移動式住居、ユルタに泊まれるキャンプへ。

伝統的な装飾がなされたユルタは、中も広々としており、ゆったりくつろげます。

夕食にはウズベキスタンの伝統食パロフを。

地域によって作り方の異なるパロフ。カラカルパクスタンのパロフを食べられるのもイチオシポイントです。

ウスチュルト台地とアラル海にはさまれたユルタキャンプにて、美しい夜の海と満天の星空をお楽しみください。

アラル海の恵みを存分に味わう、カラカルパクグルメ

アラル海に来たならぜひ食べておきたい海の幸。

カラカルパクスタンの中心地ヌクスでは、ほかの都市では食べられない美味しい魚料理に出会えます。

まずは切り身魚のフライ。

魚のフライはウズベキスタン各地で食べられますが、ヌクスで食べるフライは、脂が多すぎず身が詰まっていてとっても美味しい!

山盛りだった大皿が、あっという間に空になってしまうほど。

そして、ほかの都市では見かけない料理、ジュゲリ・カルマ。

骨を抜いてすり身にした魚と穀物を煮込んだ、お粥のような料理です。

白身魚の旨味がぎゅっと詰まった優しい味。日本人の口に合いやすい味なのではないでしょうか。

無数の遺跡にあふれ、シルクロードや偉人の歴史には事欠かないウズベキスタン。

カラカルパクスタンでは、今のところ世界遺産はなく、大規模な建築群などもあまり見られません。

ですが、ここでしか見られない絶景の数々はどれも圧巻!

日本では見られない壮大な大自然に囲まれて、地球の歴史に触れる旅もいかがでしょうか?

ユルタ宿泊付きのアラル海周遊ツアーもご用意しています。お問合せお待ちしております!

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