【トルクメニスタン観光】絨毯博物館で楽しむ伝統織物&おすすめのお土産紹介

刺繍や織物、羊毛アイテム。
中央アジアのかわいい雑貨は、メディアやSNSでの紹介で、近年日本でも知られつつあります。

そんな中央アジアの中でも、トルクメニスタンの手工芸品はご存知でしょうか?

中央アジアの西方に位置し、国土の85%は砂漠、西の端はカスピ海に面するトルクメニスタン。
入国の規制が厳しく、日本からの観光にもビザや旅行会社を通した手配が必要ですが、近年は観光に力を入れており、様々なツアーが見られるようになってきています。

*トルクメニスタン旅行記はこちらから!

旅行へ行くなら欠かせないお土産探し。せっかくなら、有名な手工芸品や、現地ならではのアイテムを探したいですよね。

トルクメニスタンの主要な手工芸品は、手織りの絨毯。
紀元前4000年頃には織物の文化があったとされるトルクメニスタンの絨毯は、中世には西欧にも知られる高級品となり、現代でも、各州の代表的な絨毯模様が国旗に取り入れられているほど、重要な文化なのです。

首都アシガバットには絨毯博物館があり、収蔵品は、なんと10万点以上!
今回の記事では、絨毯博物館を見て回りながら、トルクメン絨毯の種類や地域ごとの特徴をご紹介。

最初はどれも同じように見えていた模様が、博物館を出るころには「あれは○○をモチーフにした△△州の模様だ!」と分かり、その後のお土産絨毯選びも楽しくなってくるのです。

ほかにも、バザールで買える雑貨、ショッピングモールで買える刺繍のお洋服なども紹介していますので、ぜひご覧ください!

伝統住居ユルタは織物でいっぱい!絨毯から知るトルクメニスタンの遊牧文化

入館してすぐ目の前に広がるのは、壁を埋め尽くす巨大な3つの絨毯。
そのうちの1つ、独立10周年記念に作られた絨毯は、世界一大きな絨毯としてギネスブックにも登録されており、重さは1トンを超えるのだそう!
「絨毯」ときいてイメージする優しさ・温かみとは裏腹に、この圧倒されるスケール感は、ぜひ現地で体感してほしいほど、迫力満点です。

絨毯博物館といっても床に敷くための絨毯だけではなく、様々な織物が集められており、中でも「神聖な織物」は3種類。
お祈り時に床に広げる敷物「ナマズ」、棺にかける「アヤトリック」、そして遊牧民の移動式住居ユルタの入り口に飾り、風よけに使われる「インシィ」。

ユルタはインシィ以外にも、入り口にモビールのように垂らす房飾り、中に敷く絨毯、壁をぐるりと一周彩る飾り布など、色とりどりの織物でいっぱい。

ここに展示されるユルタの外側を巻く織物は、羊の喉のやわらかい毛のみを使った特別な品。
とても長い織物ですが、一年に取れる毛の量はたった1m分。大変なこだわりを感じます。

ユルタの中にはタンスなどはありません。そこで、棚の代わりにも織物が使われます。
長方形の平たい袋状に作られた織物が数種類あり、食器・食べ物を入れる袋や、服などを仕舞っておく袋など、用途によって使い分け。

遊牧生活に欠かせない馬やラクダ。もちろん、馬やラクダ用の織物もあります。
馬の胴体にかけて汗を吸わせたり寒さしのぎに使う布、花嫁を花婿家へラクダに乗せて迎える際、そのラクダを彩る飾り布。小さい飾り布はラクダの膝当てや額当てだそうです。

織物を通して遊牧民の生活や文化を感じられるのが、とても面白いですね。

絨毯の中にも隠れたユルタ バラエティ豊かで細やかな絨毯模様

まず多くの絨毯で共通してみられるパターンとして、横に長い楕円形が整列し、一つひとつの楕円は、十字状に4つに区切られ、中を細かい模様で埋められています。

4分割は、季節の移り変わりや、人生(子ども→青年→大人→高齢期)を表しているとのこと。

そしてバラエティ豊かで面白いのが、楕円の中を埋める細かな模様。
例えばこちらの絨毯、近寄ってよく見ると、白とオレンジの、ちっちゃな綿花の模様が!

この鮮やかなオレンジ色は、玉ねぎの皮から染料がつくられているのだそう。

鳥も、よく用いられる重要なモチーフ。下の絨毯は、三叉の鳥の足型が描かれています。

次の織物の中に、2羽ずつ向き合う白鳥が見えるでしょうか。

この織物は、棺に掛けるアヤトリック。

一生を同じつがいで添い遂げ、いつも群れでいる白鳥。故人の魂が一人きりにならず、誰かとともにいられるようにと願いが込められています。

渦を巻いた模様は水の流れを表しており、人生が水のように、何かにぶつかっても砕けることなくしなやかに続くものであることを表しているそうです。

カスピ海に面したバルカン州では、魚や船、いかりがモチーフの可愛らしい模様も。

ブハラに近いレバプ州は動植物の豊かな地。絨毯のモチーフにも、動植物がよく用いられます。

次の絨毯は、それぞれ何の動物が描かれているか予想してみてください!

甲羅を上から見たようす
時間を知らせる鳥が並んでいます

分かりやすいモチーフだけでなく、人の一生や、時間を表した抽象的な模様も。
中でも面白いのが、ユルタをモチーフにした模様。

真ん中に火を置き、それを囲む家族。外側がユルタの骨組みで、ユルタを真上から見た様子を表しているのだそう。

絨毯の中にまでユルタが取り入れられているのがユニークですね。

今回は模様に注目して絨毯を見てきましたが、展示されている絨毯は年代も技法もさまざま。
2人で一枚に仕立てた両面リバーシブルの絨毯、模様が立体的に浮き出た絨毯、200色もの糸を使った繊細な絵画のような絨毯など、想像もつかない技術の数々に何度も驚かされます。

展示数もとても多く、どの絨毯も見事なので、ぜひゆっくり時間をとって楽しんでほしい場所です。

絨毯だけじゃないトルクメン土産!バザールでかわいい雑貨探し&伝統刺繍入りの最新ファッション巡り

大きな絨毯は魅力的ですが、持って帰るのが一苦労。
そこでおすすめなのは小さなラグや、絨毯模様を取り入れたかばん。

バザールなら、色とりどりのお手頃な雑貨がたくさん揃っています。
ノートパソコンも入るトートバッグから、小さなサコッシュまで、バッグなら可愛い絨毯模様を気軽に日常づかいできちゃいます。

小さなラグは、椅子に敷いたり、タペストリーのように壁に飾ったり、色んな使い方ができそう。

シューズボックスの上の空きスペースに敷いたり、車のフロアマットにするのも、空間が華やかになって素敵だろうなぁ、、、と想像が膨らみます。

ほかにも、キャメルウールの服や手編みの靴下、現地の学生たちがかぶっているような伝統帽もカラフルで可愛い!

トルクメニスタンの伝統要素も取り入れつつ、あまりお土産感のない、日常づかいできる現代的なアイテムがほしいときは、ショッピングモールへ。

首都アシガバットには大型ショッピングモールがいくつもあり、伝統要素と現代的なデザインをミックスさせたアパレルブランドもたくさん見つかります。

トルクメニスタンの婦人服は、襟ぐりをぐるっと囲み、胸元まで続く細長い刺繍が特徴的。

刺繍だけでも売られており、これを襟周りに縫い付けます

街中の女性を見ていると、この刺繡は伝統衣装としてだけではなく、普段着のワンピースにも広く使われているのが分かります。

ショッピングモール内には、刺繍をふんだんに取り入れた高級ラインのお洒落着から、日本でも着やすそうな、刺繍をポイントづかいしたシンプルな日常着まで、あちこち目移りするほど色んなお洋服が。

パステルカラーが可愛く、やわらかいコットン生地が着心地良さそうなお洋服を発見。
トップスとロングスカートのセットアップになっていて、最近の流行は、ワンピースから、上下セパレートに変わってきているのだそう。

袖口やスカートのサイドにも、さりげなく刺繡が入っています。

こちらのお店は、以前、日本で開催された博覧会で出展したこともあるのだとか。

サイズ感はかなりゆとりをもって作られていますが、購入したお洋服は、縫い子さんがその場で採寸して、30分~1時間ほどで自分のサイズにお直しまでしてくれました。

首都アシガバット含むトルクメニスタン4日ツアー受付中!

絨毯博物館やバザール、ショッピングモールなどもまとめて訪れるなら、首都アシガバットも訪問する3泊4日ツアーがおすすめです!

トルクメニスタンがちょっぴり気になってきた方、ぜひ、次のご旅行先にいかがですか?
お気軽にお問い合わせくださいね。

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