ウズベキスタンの米料理パロフ(プロフ)

ウズベキスタンのプロフ

知る人ぞ知る、やみつきになるウズベキスタンの米料理、Palov(パロフ/プロフ)。

ウズベキスタン料理は未知でなかなか食べるきっかけがないという人がほとんどではないでしょうか。日本国内で見てもエスニック料理といえば、トルコ料理、インド料理のレストランは大きな繁華街のどこかにはあるというイメージです。しかし、ウズベキスタン料理というと、東京、名古屋など数えるくらいのレストランしかありません。

そこで、ウズベキスタンの代表的な料理 「Palov (パロフ/プロフ)」の歴史や特徴について、また家で作る本格 パロフ(プロフ)のレシピ、日本にあるウズベキスタン料理レストランをご紹介します。

日本でも知られているピラフの起源はパロフ?

日本でも馴染みのあるピラフの語源とされる「ピラウ」。トルコあたりが発祥だといわれたり、ペルシャ発祥の最古の米料理だと言われるなど発祥については数説あるようです。昔は現在のトルコ、中央アジア、ペルシャ周辺では民族が行き交う場所であったため、どこが本当の発祥か真実は明らかとなっていないようです。

しかし、紀元前、現在のサマルカンドにあったソグディアナの都市マラカンダにアレクサンドロスが遠征したとき、この料理がもてなされたことは有名な話として知られています。そしてアレクサンドロス軍がこの料理をマケドニア王国に持ち帰り、東ヨーロッパに広まったと言われています。

ウズベキスタンのプロフ、パロフ

現在日本でも馴染みの深いピラフ。

インドではプラオ、イランではポロウ、ウイグルではポロの名で知られる料理も、

トルコ、ウズベキスタン、ペルシャあたりから始まり、人々との交流によって少しずつその地に合わせた形に変えながら世界中に広がっていったようです。

ウズベキスタンのパロフ/プロフとはどんな料理?

まずはウズベキスタンでの呼び方について。

ウズベキスタンでは「パロフ」「プロフ」「オシュ」という名で呼ばれていますが、「プロフ」は実はロシア語。

日本でもなぜか「プロフ」と呼ぶ人が多いのは、ロシア語を学んだ人がウズベキスタンに行き、ロシア語名で呼び、それがインターネットなどで紹介されているからなのかもしれません。

または、ウズベキスタン旅行で出会ったガイドがロシア語家庭であれば「プロフ」と紹介されているのかもしれません。

ウズベク語で正しくは「パロフ」、またご飯という意味での「オシュ」という名で親しまれています。

パロフは日常的にもレストラン、家庭で食べられ、ウズベキスタン料理といえば必ずといってもいいほどパロフが紹介されます。

ウズベキスタンでも地方によってパロフの作り方が異なり、どこのパロフがおいしいかと話題になります。

基本的にはにんじん、羊または牛肉、にんにくとお米が一緒に炊かれているのですが、その他ひよこ豆、レーズン、唐辛子、ザクロ、うずらの卵などが盛られます。

ウズベキスタン料理プロフ作り

ウズベキスタンでは結婚式などのハレの日、お客様をもてなすときには必ず最後の料理にパロフを出すものとされ、「お客様はパロフを食べないと帰らない」「うちのパロフを食べずに帰るな」という言葉がことわざのようになっています。

ウズベキスタンの地方によって異なるパロフ

ウズベキスタンの中でも地方によって異なるパロフ。

前述のように、現在のサマルカンドで紀元前にアレクサンドロスにもてなしたという記述が残っているとされているため、サマルカンドの人にとってはウズベキスタンの中でもパロフ発祥はサマルカンドと主張する人が多いです。

サマルカンドのパロフ

サマルカンドのパロフは一番下にお米、中間ににんじんとひよこ豆、そして一番上に肉とにんにく、うずらの卵を盛りつけ、具材を混ぜ合わせないのが特徴です。

作る工程で最後にお米を炊きますが、その時ににんじんと混ぜないように気を付けて調理します。

サマルカンドのプロフ

サマルカンドの人にとっては、この盛り付け方が最も美しく、おいしく見えるパロフだとか。また具材を混ぜ合わせないのは、昔から多くの人が行き交う場所であったため、具材の好き嫌いによって取り分けできる、おもてなしの心からだという人もいます。

タシケントのパロフ

タシケントのパロフは具材を混ぜ合わせたパロフ。タシケントのレストランでは混ぜ合わせたパロフが基本ですが、具材は様々。タシケント特有の具材として馬肉が入ることがあります。

タシケントのパロフといえば、テレビ塔の下に位置するプロフセンター。大きな鍋で炊かれるパロフを見ることができます。

大鍋で炊き込み飯パロフを作る料理人

大きな鍋では3トン、他にも1トン級の鍋が5つくらい。巨大鍋で大胆に炊かれるパロフは地元の人のみならず観光客も訪れるレストランです。

パロフは大きな鍋ほどおいしくできると言われますが、プロフセンターのパロフも多くの人が認めるおいしさ。タシケントに行った際にはぜひ訪れてほしい場所の一つです。

ブハラのパロフ

ブハラの人々もサマルカンドのように具材を混ぜないパロフを作る人が多いようですが、その他に「Oshi Sofi(オシソフィ)」というブハラの特別なパロフがあります。

オシソフィは、サマルカンドやタシケントのように最初に温めた油に具材を入れ炊き込むのではなく、予め茹でた肉のゆで汁で具材やお米を炊き上げます。そして最後に油をお米の上から振りかけます。

ブハラのプロフ、オシソフィ

油が比較的少なくできるので、日本人にとっては食べやすく感じるでしょう。

ブハラのレストランで「Oshi Sofi」と書かれた看板を見かけるので、ぜひブハラに行かれた際には試してみてはいかがでしょうか。

ウズベキスタンプロフの作り方

ウズベキスタンのパロフは気候が乾燥していることもあり、油が多め。

日本人にとってこの油は少し抵抗があるようですが、ウズベキスタンでは油少なめで、おいしいパロフができあがりません。

しかし、日本で同じように油を多くするとおいしく出来上がらないのです。

その土地の気候、水、米の種類によって、おいしさの秘訣が違うようです。

ここでは日本でおいしくできるパロフの作り方をご紹介します。数年にわたり日本で料理教室を開き好評を頂いた日本人向けパロフの作り方です。

ぜひお試しください。

日本にあるウズベキスタン料理レストラン

なかなか旅行には行けないけれど、ウズベキスタン料理が気になる方に、日本にいながらウズベキスタン料理が食べられるレストランをご紹介します。

東京にある3軒のウズベキスタン料理レストランでもシェフはそれぞれ違う地方出身。ウズベキスタンの各地方の料理の味を楽しむことができるかもしれません。

東京のウズベキスタン料理レストラン

VATANI (ヴァタニム) 東京都中野区新井1丁目36−9

キルギス出身のウズベキスタン人が経営するレストラン。パロフはキルギスやウズベキスタン東部に似たパロフが提供されます。ノン(パン)屋も営んでいるため、おいしいノンも提供しています。

ALOHIDDIN (アロヒディン) 東京都中央区八丁堀1-4-8  森田ビル B1F

サマルカンド出身のオーナーが経営するレストラン。パロフはサマルカンド風です。ウズベキスタン料理のほか、トルコ、ロシア料理も提供しています。

Halal Sakura (ハラルサクラ) 東京都台東区根岸2-18-11 ルート根岸第二ビル1F2F

タシケント出身のシェフが調理するレストラン。タシケント風のパロフが食べられます。タシケントや東京の一流レストランで経験したシェフが調理しています。

名古屋のウズべキスタン料理レストラン

TABASSUM タバスム  名古屋市中村区松原町1丁目49

実はウズベキスタン人の多い名古屋。そんな名古屋でオープンしたウズベキスタン料理レストランのオーナーはブハラ出身。サマルカンド、ブハラ風パロフが楽しめます。

まとめ

ウズベキスタンでは紀元前から作られていたとされるパロフ。何千年もの時をかけながら、地域によって作り方も呼び方も少しずつ変わってきました。

ウズベキスタン人にとってパロフは自国の自慢料理。自分の地方が一番おいしいと論争がありますが、またどこのレストラン、どこの家のパロフがおいしいかという話題も絶えません。

日本でも、ご自身の家でも、そしてウズベキスタンに旅行に来た際にも、いろいろなパロフを堪能し、どのパロフがおいしいか食べ比べしてみてはいかがでしょうか。

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